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【感想】「わたし、二番目の彼女でいいから。」〜新感覚ドロドロ三角(四角)関係〜

1. はじめに

 マズラプです。194回目の投稿になります。

 

 今回は、ライトノベル「わたし、二番目の彼女でいいから。」を読んだ感想を書いていきます。 

 

 本作品を読んでみての感動や印象に残ったことなどを書いていきます。

 

 

 どちらかというと、作品の紹介というよりは、感想や感じた魅力を書いて発信することで、少しでも作者の方の励みになればいいなというような趣旨の記事になっています。

 

 作者の西条陽先生並びに関係者のみなさんに届け!この思い!

 

 

 作者の方に関わらず、読んでいただけるととても嬉しいので、どうぞ読んでいってください。

 

 

 

 

2. 「わたし、二番目の彼女でいいから。」を読んで感じたこと3選

①本作品のポイント

 まず、読んでみて、本作品の面白さを支えるポイントだと感じたことを2つ挙げていこうと思います。

 

 

2番目って、実は1番目の次に高いんだよ

 まずは、「2番目というのは、実はかなり高い順位である」ということです。

 

 作中でも触れられていましたが、2番目とは、1番目の次に高い順位なのです。

 

 何を当たり前のことを言っているんだと思われるかもしれませんが、このことは本作品においてとても大切なことのように感じました。

 桐島くんと早坂さんは、付き合い始めるときに、この事実を十分に理解できていなかったのではないか思います。

 

 桐島くんと早坂さんは「2番は1番の下にあるから、1番とくっつけそうになったらすんなり別れられる」そういった見込みだったと思われます。

 しかし実際には、2人ともお互いにお互いの2番のはずなのに、1番の相手と同じくらい、相手に想いを寄せていて、とてつもなく複雑な精神状態になってしまっていました。

 

 2番は「1番の下」ではなく「1番に限りなく近い存在」と考えることもできます。

 これにより、手が届かない1番よりも手が届く2番のほうが価値が高く見えてしまっていたのかもしれません。

 

 

 このように「2番とはかなり高い順位である」ということがこの作品の展開に大きく関わっている、この作品のポイントの1つだと考えました。

 

 

 

 

順位はリアルタイムで更新されるもの

 次に、「順位は、最初に決定したまま固定されるものではなく、常に変動するものである」ということです。

 

 カーレースやマラソンなどでは、競技中常に順位が変動します。恋愛における順位もそれと同様であるということですね。

 

 

 保険として2番同士で付き合うということは一見合理的に見えますが、牧に指摘されていたように、「2番が1番に昇格」した場合に、この関係は破綻してしまいます。

 

 ここで、順位は常に変動するものであるということが効いてきます。

 

 桐島くんと早坂さんは、1番の人とくっつけそうになったら別れるという条件で付き合っていました。

 しかし、触れ合いを重ねるうちに互いに相手の評価が上がり、1番と2番を明確に分けることができなくなってしまっていたのではないかと考えられます。

 

 実際は柳先輩の存在も絡んでいるためもっと複雑なのですが、「恋愛においても、順位は常に変動するもので、簡単に割り切れるものではない」という点は、この作品の展開に大きく関わっているポイントの1つだと感じました。

 

 また、作中では、桐島くんと早坂さんが一線を越えそうなタイミングで、橘さんが現れたり柳先輩から連絡が入ったりしていました。

 このような2番同士の関係が進展しそうなタイミングでちょうどよく1番からの妨害が入っていたことも、1番と2番のデットヒートのようで、順位は常に変動しているということが表現されているのかなと思いました。

 

 

 

 というわけで、前述した2つが、この作品の面白さを支えるポイントなのではないかと感じました。

 この2つのポイントにより、様々な感情が入り乱れるドロドロ展開が繰り広げられていたんだと思います。(褒め言葉です)

 

 

 

 

②諸事情により全く読めなかった展開

 実を言うと、本作品は読んでいてほとんど伏線に気付くことができていませんでした。

 桐島くんの初恋の相手が橘さんであること、橘さんの許嫁が柳先輩であること、橘さんがアナグラムトリックをねじ込んでいることなどの伏線は、注意深く考えながら読んでいたり、メタ的な発想をすれば、気付くことができていた可能性があります。

 しかし実際は、全く気付きませんでした。

 これは、この作品の以下の要素により、ある種のミスリード、もっと言うとミスディレクションがなされていたからだと考えました。

 

 

独創的なテーマ

 1つ目の要素として、本作品の独創的なテーマが挙げられます。

 二番目同士で保険としての関係をつくるという状況は、実際に経験したことはもちろん、他の作品ですら見たことなく、読んでいて非常に新鮮でした。

 そのため、純粋にキャラクターがどんなことを考えるのか、どんな気持ちになるのかが気になり、キャラクターに感情移入したり、言葉を噛み砕いて理解しようとしていました。

 

 それ故に、今後の展開の予測にまで頭が回っていなかったわけですね。

 嬉しい悲鳴というやつでしょうか。

 

 

刺激的な描写や展開

 2つ目の要素として、刺激的な描写や展開が挙げられます。

 序盤の風邪をうつそう作戦から始まり、耳元ミステリー、夏の神社、真の姿を見せたポッキーゲームなど、私のような健全な青年にとってはかなり刺激的な描写がいくつもありました。

 

 タイトルや最初のイラストなどの作品の雰囲気から、ある程度覚悟はしていましたが、想像をゆうに超えていたので、覚悟が全く足りていませんでした。

 とてもよかったです。ありがとうございました。

 

 

 これ以上の言及は避けますが、そんなわけで、ストーリー展開を予測するにまでは至ることができなかったというわけです。

 

 

 

 これら2つの要素により、伏線や今後の展開の考察に割くための思考のリソースが残っていなかったため、数々の伏線に気付くことができず、毎度毎度声を出して驚いていました。

 

 しかしながら、これは決して悪いことではなく、むしろ作品の世界にじっくり浸ることができていてよかったと言えます。

 

 作者の方がこのミスディレクションを意図していたというよりは、単純に作品の方向性にそってクオリティを上げるための推敲を入念に行なっていたのだと思います。

 要するに、伏線や今後の展開のことに意識が向かなくなるほどにのめり込める作品に作り上げられていたということです。

 

 そんなわけで、非常に楽しませていただきました。

 

 

 

 

③凄すぎてもはや感動したラスト

 最後に、この作品において、ラストが最も印象的でした。

 凄すぎて感動しました…!

 思わず声を出してしまったほどです。

 

 なんと、タイトルの「わたし、二番目の彼女でいいから。」は最終的には橘さんのセリフになっていました…!

 

 橘さんは、桐島くんの願望を全て満たしてくれる、桐島くんにとっての「最強の2番目の彼女」になったわけですね。

 

これって、叙述トリックですよね!?(多分厳密には違う)

 

 いろいろありましたがこれが一番いいたかったんです。はい。

 

 

 このラストを読んで、この作品を読んでよかったと心から思いました。

 素晴らしい作品をありがとうございました!ハマりました!

 というわけで、楽しみながら最新巻まで読ませていただこうと思います!

 

 

 

 

3. おわりに

 今回の内容は以上になります。ここまで読んでいただきありがとうございました。

 さて、本作品のあとがきにて、橘さんと早坂さんのどちらが好きですかという問いかけがなされていました。

 というわけで私の回答を載せようと思います。

 

 私は第1巻読了時点では、橘さんを推しています。

 理由は単純明快で、「普段ローテンションで振る舞っている橘さんが、『ふみぃっ!』と言ったり『ムカつく』と言ったシーンに萌えを感じたから」です

 ギャップ萌えっていいですよね。ゾクゾクしてきます。

 

 この記事を読んでいただいたみなさんはどうでしょうか。コメントやTwitterのリプなどで教えてくださると嬉しいです。

 

 では、今後もよろしくお願いします。

 

 

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