1. はじめに
マズラプです。219回目の投稿になります。
今回は、ライトノベル「わたしが恋人になれるわけないじゃん、ムリムリ!(※ムリじゃなかった!?)4」を読んだ感想を書いていきます。
※ネタバレありです
本作品を読んで、特に印象に残った以下の3つのことを挙げていきます。
①香穂ちゃんを見て自分を客観視するれな子
②互いに譲り合う真唯と紫陽花さん
③『がんばること』を決めたれな子
どちらかというと、作品の紹介というよりは、感想や感じた魅力を書いて発信することで、少しでも作者の方の励みになればいいなというような趣旨の記事になっています。
作者の みかみてれん 先生並びに関係者のみなさんに届け!この思い!
作者の方に関わらず、読んでいただけるととても嬉しいので、どうぞ読んでいってください。
2. 「わたしが恋人になれるわけないじゃん、ムリムリ!(※ムリじゃなかった!?)4」を読んで特に印象に残ったこと3選
①香穂ちゃんを見て自分を客観視するれな子
1つ目は、今回の香穂ちゃんの役割が印象に残りました。
今回の物語における香穂ちゃんは、れな子の映し鏡としての役割を担っていたと感じました。
香穂ちゃんの姿がれな子自身を客観視するきっかけに
第三章終盤にて、れな子は、自虐する香穂ちゃんに向き合うことで、自分で自分に言いたいことをぶつけ、前に進む決意を固めることができました。
これは、香穂ちゃんがれな子の映し鏡としての役割を担っていたからだと思いました。
香穂ちゃんの根が陰キャで、変わろうとしている、でも不安で自虐してしまう、といった属性がれな子と似ており、香穂ちゃんを見ることで、自分を客観視することができたのだなと感じました。
れな子の「目の前で、なぜかわたしに怯えたような目を向けている香穂ちゃんは、わたし自身だ」「だって、こんなの、わたしが毎日自分に言ってやりたいことばかり。」といった言葉からも、そのことがよく分かりますね。
友達を叱咤激励する過程で自分自身にも喝を入れる、熱いですね…!
実は『常に』自分を見ていたれな子
「皆口香穂の章」で、香穂ちゃんの陽キャのコスプレのモデルは、小学生の頃のれな子であることが示唆されていました。
このことから、陰キャモードの香穂ちゃんは現在のれな子、陽キャモードの香穂ちゃんは小学生の頃のれな子を表していたと捉えることもできます。
これはつまり、れな子は、『常に自分自身を見ていた』とも言えるということに気付きました。
あんなに憧れや尊敬を抱いていた香穂ちゃんの姿は、れな子自身の姿だったというわけですね。
なんだかエモさを感じました…!
香穂ちゃんも魅力的なキャラクター
本項では作品における役割という着眼点で香穂ちゃんを捉えました。
しかしながら、自分なりに変わろうとしていること、コスプレへの熱量、陽キャモードと陰キャモードのギャップ、そして数少ないれな子により添える友達など、香穂ちゃんには魅力がたくさんあります。
作品内での役割うんぬん以前に、香穂ちゃんはいちキャラクターとしてとても魅力的なキャラクターなのです。
そのことについては言及しておきたいと思います。
私も香穂ちゃんに脳を破壊されたい…!
②互いに譲り合う真唯と紫陽花さん
2つ目は、互いに譲り合う真唯と紫陽花さんが印象に残りました。
物語終盤では、互いに相手やれな子のことを考えるあまり、「れな子と相手が付き合うことを望んでいる真唯と紫陽花さん」が描かれており、で胸が苦しくなりました。
なんて歪な三角関係なんだ…
中でも、紫陽花さんの「それこそ、私が真唯ちゃんを、嫌いになっちゃうからね」という言葉が印象的でした。
紫陽花さんにとっての『友達』は、「楽しいことだけ与えたい、苦しさや悲しさは全部自分が引き受けたい」というものです。
そのため、相手を不快にする可能性がある「嫌いになる」なんて言葉はまず使わないでしょう。
しかしこの場面では、そんな言葉を使ってまで、紫陽花さんは真唯の背中を押そうとしていました。
これにより、いかに紫陽花さんが真唯のことを思っているかが伝わってきました。
紫陽花さんの心情も相まって、この言葉は私の心に響きました…。
紫陽花さん…好きだ…
後の場面では、真唯も「許さない」と言っており、2人の相手を思いやる気持ちの強さが見て取れました。
もう2人で付き合っちゃってもええんやで…!
③『がんばること』を決めたれな子
3つ目は、れな子の決心が印象に残りました。
まさかの『両手に花』プラン
物語終盤、「れな子は、真唯と紫陽花さんどちらを選ぶんだ…!?」と固唾を飲んで読み進めていました。
すると、なんとれな子は2人と付き合うことになったじゃありませんか!
これには驚き、声をあげて笑いました。
「これがれな子、そしてわたなれのスタイルということか…!」と謎のテンションで盛り上がっていました。
少し冷静になると、紗月さんや香穂ちゃんみたいな反応になりましたが、まぁそこは面白かったのでよしとしました。
前に進むことを決意したれな子
れな子と2人が付き合うことについて、1番のポイントは、れな子が『がんばること』を決意したことだと思いました。
れな子は、好かれることではなく嫌われないことを目指し、関係を深いものへ進展させることを避けていました。
そんなれな子が、自分を卑下することをやめ、未来への恐れも受け入れて、2人に並べるようにがんばるという意思を固めたのです。
れな子は、変わるために前に進むことを決めたのです。
真唯の問いに対する「がんばる」という答えから、れな子の意志の固さを感じることができます。
これはれな子にとっての一大決心であると感じ、強く印象に残るとともに、れな子を応援したくなりました。
私も、自分を卑下しなんだかんだで前に進むことを拒んでしまうことがよくあるので、今回のれな子の姿には、胸を打たれました。
いいぞれな子…! 主人公できてるぞ…!
あとは後ろから刺されないように気をつけてくれ…!
3. おわりに
今回の内容は以上になります。ここまで読んでいただきありがとうございました。
第4巻では、他にも印象的なことがたくさんありました。
・れな子が恋人になれなかったのは嫌われたくなかったから
・紫陽花さんの指越しのキス
・クインテットの連携プレー
・完璧なお風呂シーンへの導入
・明らかになった真唯の心情
などなど…
そんなわけで、今回はいつにも増して端的かつ簡潔にまとめることを意識しました…。
さて、本作品は、次巻から第2シーズンに突入するということで、ますます楽しみです!
れな子たちがどんな物語を描いていくのか、これからも見守っていこうと思います。
では、今後もよろしくお願いします。
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