マズラプです。292回目の更新です。
今回は、ライトノベル『少女星間漂流記 3』の感想を書いていきます。
(※ネタバレありです)
本記事では、少女星間漂流記3に収録されている「擬の星」〜「真の星」の全ての話について、感想を書いています。
皆さんの感想と見比べながら、読んでいただければと思います。
また、以下は、Xに投稿した本作の感想です。
少女星間漂流記3 #読了
— マズラプ (@PmP68096801) 2025年3月8日
今巻も、多彩で変幻自在な物語の数々に、惹き込まれました!
この作品、唯一無二の指使いで心に触れてくるので、本当に好きです
加えて、随所にワタリとリドリーの絆も描かれていて、満足しました😊
今回のベスト3は
『蝕の星』『産の星』『皮の星』です
(1/3)#マズラプ本 pic.twitter.com/01o77DcFaK
本記事は、感想や感じた魅力を書いて発信することで、少しでも作者の方の励みになればいいなというような趣旨のものです。
作者の 東崎惟子 先生並びに関係者のみなさんに届け!この思い!
作者の方に関わらず、読んでいただけるととても嬉しいので、どうぞ読んでいってください。
『少女星間漂流記3』収録全話感想
擬の星
この結末は、なんとなく察していました。
罠の救助要請セリフが大量に羅列された光景は、壮観でしたね(震え)。
他には、恥じらいながらセリフを言うワタリが可愛かったです。
星人「これもこれであり!」
私 「わかる」
また、「自分の声、嫌いなんだよね」→「私はワタリの声は好きだよ」も百合を感じられてすごくよかったです。
後天的に変えられる顔や体とは違って、声は生涯変えられない、その人固有のものです。
そのため、自分の声を嫌うことはいかに自分のことが嫌いかを感じられてグッとくきます。
一方で「相手の声を好き」と言うのは、いかに相手を好いるかが分かり、その上相手の心を救える行為なため、胸がいっぱいになります。
初手から、ワタリとリドリーの百合を味わえて感無量でした。
蝕の星
今回のベスト3の1つです。
ワタリがルナへ向けた「改造人間同士だからこその友愛」と、ワタリとリドリーの絆の深さを感じられて、胸がいっぱいになりました。
『愛』にも様々な種類があるのだなと感じました。
「信頼できる、頼れるから好き」もあれば、「自分と同じくらいの存在だから好き」もあるのですね。
ルナは後者であり、まさに「愛と憎しみは表裏一体」だったというわけですね。
またリドリーの「『二人で一つの命』ゆえに『命が惜しいからこそ戦う』」は、痺れました。
ワタリに振られて不気味な笑いを浮かべたり、それでもワタリに生きてほしいと踏みとどまったりしたのもよかったです。
リドリーが話を聞いていなかったのは戦犯な気もしますが、「ワタリを想い信頼していたことの裏返し」という百合ポイントとも捉えられて、グッドでした。
なんだかんだでルナも助けられましたし、セーフです。はい。
他には、首輪をつけられて力を封じられるとか、性的に襲うことや惚れ薬を口移しすることを仄めかすとか、私の趣味趣向に合う言動やシチュエーションばかりだったのも嬉しかったです。
加えて『“蝕"の星』というタイトルには、以下のような、様々な意味が込められているのではないかと感じました。
- ルナの体を“蝕"む改造人間の副作用
- 「地球が、月と太陽の間に入る」月“蝕"が、「ルナが、ワタリとリドリーの間に割って入る」ストーリーを表現している
- 地球と月が重なって見える月“蝕"が、ルナとワタリが出会ったことや、抱き合い1つになったこと、愛憎一体の感情を表現している
タイトルに込められた意味を考察するのも好きなので、そういった面でも、本話は味わい深かったです。
涙の星
いろいろな感情を抱けた話でした。
まず、自分なりにケジメをつけるルナの選択は印象的でしたね。
そんなルナの様子から『人間の持つ感情は不合理なのも。でもだからこそ人間の営みは美しい。』といったことを感じられましした。
また、ルナがワタリの申し出を断ったのは、一貫性を感じられてよかったです。
ルナが周囲に横暴な態度をとっていたのも、ルナがワタリを選んだのも「自分は周囲より優れていることを理解できていた=自分を客観視できていた」ことに起因しています。
そして今回の決断も、自分を客観視した結果のものでした。
そのキャラクターにおける合理的な行動が描かれている物語は好きなので、よかったです。
ワタリとリドリーの絆も描かれていてグッドでした。
- 「渡された銃弾の説明を聞かない=リドリーのことを信用している」なワタリ
- 「君がそこまで言うんだ。信用しようじゃないか」なリドリー
互いへの全幅の信頼を感じられる描写、ありがとうございます。
加えて、ルナの記憶を読んで月の人が嘔吐する流れには笑いました。
「何か感動的な解釈があるのかな?」と構えていたら、笑わせ展開が飛んできて、笑わずにはいられませんでしたね。
これが東崎先生スタイル…!
その他に「良い人も悪い人もない。その人がその人として、懸命に生きているだけ」は、真理をついたような言葉で印象に残りました。
また、月の人が使っていた光を見て、竹取物語でもそんな感じのが出てきたなと、ぼんやり思い出しました。
あと、女の子の体が光でズタズタ切り裂かれるシチュエーションもよかったです。
この作品、女の子に物理的に容赦がないのも好きポイントです。
まぁ、宇宙の星々は過酷ですからね。仕方ないね。
ぜひ、ルナと月の人の旅も見たいです。
4巻の発売を心から願っています。
読の星
小説を公開する辛さと喜びが味わえる話でした。
私自身も、自分の書いた小説を家族に見られたり、pixivや小説投稿企画に投稿したりした経験があったので、共感できました。
面と向かって「面白くないから小説家になるのはやめなさい」と言われた時は、結構辛かったですね。
一方で、pixivでいいねをもらえたり、企画主催の方に配信で「面白い」と言ってもらえたりした時は、胸が熱くなり救われたような気持ちになりました。
読者は作者の紡ぐ物語に救われますが、作者もまた読者の感想に救われるのですね。
これからも感想を発信し続けていこうと思えた話でした。
みなさんも感想を発信しましょう!
この感想も、東崎先生に届くといいなと思います。
また、再登場した『本の精霊』も印象的でした。もはや準レギュラーですね。
「問題ない。いけ」には笑いました。
本精霊さん、電子書籍ばかり読んでごめんて。
でもしょうがないじゃないか…!
紙の本じゃ、600冊も積読できないんだよっ…!!
積読に悩んでいるみなさん、この画像を見て、一旦安心してください😊#読書好きと繋がりたい pic.twitter.com/vAfqAbieeQ
— マズラプ (@PmP68096801) 2025年2月24日
これからも、感想を投稿して、たまには小説も投稿したり紙の本を買ったりしようと思えた話でした。
解の星
バラバラのバラにされるのは、エイリアン側でしたよと。
まぁ大きさについては言及してなかったからね。仕方ないね。
「バラバラのバラ」という表現からなんとなく察していました。
こういう、あえて予想を裏切らないストレート(王道の予想の裏切りとも言えるかも)もあるから、他の作品の感情の揺さぶりが活きるんですよね〜。
食の星
星人なりのSDGsの話でしたね。(すっとぼけ)
正直結構怖かったです。
加えて、想像の幅が生まれる内容で、何度も読み返し物語の真相を考えました。
ベスト3に選出しようか悩んだくらい、強烈かつ考察の余地のある話でした。
私なりの解釈は「1人を程よく壊し、負の感情を呼び覚ますことで、何度も再利用している」です。
工夫次第で何度もエネルギーを生み出せる、まさにSDGs!
(そろそろ怒られそう。)
もしかすると、家族全員同時に同じことをすれば、一気に全員からエネルギーを回収できるのかもしれませんね。
(『男にやっていたことを、同時並行で妻と娘にも行う』ということ。「今も目の前で弄ばれている?」という発言から、あながち間違いではないのかも……。)
実際、人間の本能により、ネガティブな感情はポジティブなものよりも記憶に強く残りやすいそうです。
負の感情は強烈かつ再現性があるということで、星人たちにとって格好の食糧だった、というあらましなんですかね。
負の感情は何度も再現し摂取できる!
エコだね!
あと、映像を残しておいたのは、同族への『おいしく効率的な食べ方講座』のため、なんてことはないですよね…?(震え)
考えれば考えるほど、じわじわ怖くなってくる話でした。
慈の星
言葉遊びの面白さを存分に堪能できた話でした。
『一言で願いを叶える』って、相当難しい、というか無理ですね……。
曲解なく願いを叶えてもらうには、論文を書くように、前提とか条件とかを細か〜く記す必要があることが分かりました……。
「安住の星を見つける」で「安住の星を見つけて一生近づけない状態にする」のは、エグすぎてもはや面白かったです。
他にも、以下の点で、何度もなるほどと唸らされました。
- 船になった船長は、舵には勝てない
- “願いが叶っている状態を崩す"ことで、超常生命体を呼び出す
- 言葉で伝えるのではなく、状態を示して認識せざるをなくさせる
- 誰の願いも叶えないという願いを提示することで曲解を回避する
まさに、言葉遊びが大好きな私のための物語でしたね。
また本話でも、ワタリとリドリーの絆がガッツリ描かれていて、グッときました。
「リドリーと一緒なら、何も怖くないよ」最高です。
さらにその想いの強さが、一か八かの賭けに出る後押しとなり、状況を打開する原動力になる展開も素晴らしかったです。
2人の絆の強さがあったからこそ、ずっと旅を続けられているんだなと、改めて感じさせられました。
ワタリとリドリーのてぇてぇを的確に差し込んでくるのが、本作を愛読する理由の1つです。
ありがとうワタリ。
ありがとうリドリー。
ありがとう東崎先生。
没の星
サプライズ忍者理論と、本作の無限の可能性を学べた話でした。
元ネタがわからなくて「髪型 曜日 変える」で検索しました。
ハルヒは未履修なもので…。
最後はしっかり百合テイストで終わっていたのでグッドです。
ところでワタリさん、いつまで役作りをしているんだい?
神?の星
皮肉な締めが印象的な話でした。
「コールドスリープされ、自分たちよりも無知な者たちの前に存在できている状態」が、神として祀られている
↓
実際は全然神じゃないけど、無知な者たちの前で、物言わず「よくわからんけどなんかすごい…!」と思わせている今の状況は神っぽいね笑
という意味が「偉大なる種族のみなさんの願いも叶っている」には込められているのかなと考えました。
本当に全知全能だったのなら、星が滅びることもないでしょうからね。
神とは理解に及ばない存在。
自分たちを上げるか、自分たち以外を下げることで、神になれる。
今回は後者。
ということですかね。
「喋らなければ清楚で美人」に近しいものを感じ、思わず口角が上がりました。
産の星
エグいです。エグすぎます。
あまりの心を抉る結末に、今回のベスト3に選出しました。
これが東崎先生スタイルか…!
「元気に生きている証拠に思われていた『お腹を蹴る行為』が、実は抵抗の様子だった」という真実が、1番心にきました。
ワタリのこと以外には基本淡白なリドリーが、声を荒げ取り乱す様子にも、胸が締め付けられました。
「リドリーが命の誕生の凄まじさを体験した」描写が、いっそう真相の邪悪さを際立たせていますね。
ワタリとリドリーの子供の話で萌えと切なさを感じたり、悲鳴の内容で笑っていたりしていたのに……。読後はすごい心持ちになりましたね……。
他にも以下の点で、心が苦しくなりました。
- 天使の見た目をしているが、実は寄生生物
- お腹にキス→寄生
- 「真実を伝えれば母親の心が持たず、伝えなければ今後も食われ続けるという」板挟み
- 「知らなければ幸せ」を選択せざるを得ない苦しみ
生命の誕生というテーマに掛け合わせて、なんて胸糞悪い物語をっ……!
そういえば、前にもこんな感じの話があったような……
確か『子の星』……うっ頭がっ
また、親目線からすれば「若くして死ぬのも、生まれた直後に安住の地で離れて生きるのも、ぶっちゃけ大差ない」のかも、なんてことも考えました。
子供のことを考えると、そんなことは言えませんけどね。
総じて、様々な思いを抱かせられた、強烈な話でした。
皮の星
短いながらも洗練さを感じる話で、今回のベスト3に選出しました。
「直接的な悪口がなくなったら、皮肉が出てくるだけであり、根本的な解決にはならない」というわけですね。
「移住には最高の星」は皮肉でした、と。
一体どんな素晴らしさがあるんだ?
↓
皮肉だらけで、全然素晴らしくないじゃん…
↓
「お分かりいただけたようですね、この星の“素晴らしさ"を」
↓
これも皮肉か!
という、ある種綺麗さを感じる流れで「そういう話だったのか!」と膝を打ちました。
まるで、最後のセリフ後に「お後がよろしいようで」と聞こえてきそうです。
短いながら「うまい!」「なるほど!」と思わせてくれる物語が出てくるのも、本作の醍醐味ですね。
虚の星
悲しい気持ちになるとともに、勇気をもらえた話でした。
「目的地がないのと、目的地があるかどうかわからないのは、ほとんど同じようなもの」
は、ワタリとリドリーの旅路の現実を突きつけてくる言葉でしたね。
急に心が冷たくさせられたような気持ちになりました。
しかし一方で「たとえ茨の道であろうとも、目的地(目標)がはっきりしていることは、幸福なこと」とも捉えることができると思いました。
この転換から、日々を生きる活力をもらえたような気がします。
ワタリとリドリーの旅路の過酷さと対比させて、私たちに覚悟と勇気を与えてくれる、そんな話だと解釈させていただきました。
真の星
へ、平和だな〜(震え)。
ワタリが腕っぷしの強い文学少女になりつつある日々この頃。
実際もし本作が妄想オチエンドだったらかなりメンタルを抉られていたので、ワタリの小説オチエンドでよかったです。本当に。
これからも、旅と執筆を続けていってほしいですね。
おまけ:あとがき
頭の中に『夢幻』が流れてきました。
これは、鬼◯の刃ハッピーエンドルートを示唆していたのかもしれません…!
無◯様は、鬼ではなくペットボトルになればよかったということかっ…!!
東崎先生、いつも面白いあとがきをありがとうございます。
今後も楽しみにしています。
おわりに
今回の内容は以上です。ここまで読んでいただきありがとうございました。
多彩で変幻自在な物語による、本作ならではの読み心地は、代え難いものがありますね。
4巻の発売も心待ちにしています。
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