1. はじめに
マズラプです。169回目の投稿になります。
今回は、漫画「君と綴るうたかた」第2巻を読んだ感想を書いていきます。
今回の第2巻では、物語が大きく進展したり、胸を揺さぶる感動回が描かれており、感想を書かずにはいられなかったので、今回こうして記事を書いています。
そんな「君と綴るうたかた」第2巻を読んで、特に印象に残ったことを3つ挙げていきます。
どうぞ読んでいってください。
2. 「君と綴るうたかた」第2巻を読んで特に印象に残ったこと
①雫の過去の過ちは仕方のないこと
第7節で、雫が過去にいじめのような行動をし同級生を精神的に追い詰めていたことが明らかになりました。
まずは、このことについて、私の考えを熱く語っていこうと思います。
(結構熱く語っているので、他の項目が気になる方はスクロールを推奨します笑)
私は声を大にして言いたい、これは仕方のないことだったのではないかと。
雫がるりに高圧的態度をとってしっまっていたのは、自分の考えをはっきり言うことが長所であると評価されたからです。
評価された自分の長所を生かすことは悪いことではなく、むしろ推奨される良いことで、雫に限らず誰でもすることです。それが先生という自分よりも立場が上で正しいことを述べると考えられる存在に評価されたのなら尚更です。
良いことをしていると思っていたのに、急に悪者扱いされたら、トラウマなって当然です。
この悲劇を防ぐためには、物事には必ず二面性があることや、他者の気持ちになって考えることなどを三者面談などの際に教えておくべきだったと考えられます。
こうしておくことで、雫は物事をはっきり言うことは必ずしも良いことだけではないと学ぶことができ、るりの気持ちを労わることができていたかもしれません。
また、雫はるりを傷つけていた自覚がなかったことが余計悪いことだったと言っていましたが、私はむしろ自覚があったより良かったと感じました。
明確な悪意があったのであれば、るりの気持ちがわかったうえで相手を陥れているので救いようがないとさえ言えますが、雫には明確な悪意がなく、ただ良いことをしていただけなのです。このことは、雫が無知だっただけで、知識をつければ雫の行動が変わっていた可能性があることを示唆しています。
これらのことから、雫の過ちは、ある意味仕方のないことであったと考えられます。
もちろん、雫の言動によりるりは心に大きな傷を負ったことは事実であり、仕方のないことだからと言って雫の行いが簡単に許されるわけではありません。
しかし同時に、雫が思っているほど雫は悪い人間ではなく、ましてや命をとして償うべきほどのことではないこともまた事実であると思うのです。
雫には自分を責めすぎて命を投げださないで欲しいと切に思いました。
と言うわけで、第7話を読んで湧き上がった私の思いを書き綴ってみました。
なんだかいたたまれないような気もしてきましたが、とりあえず最後まで読んでいただいた方、本当にありがとうございます!どうぞ、以下の項目も読んでいってください!
②「だから私のこと突き放そうとしてるの?」
第2巻の中で、私は第9節「向き合う」が、最も印象に残りました。
第9節では、夏織が雫に次の小説を読みたいと迫ったことの真意が明かされるとともに伏線が回収されたり、過去の過ちを悔い自分を蔑む言葉とともに秘めていた思いを吐き出す雫とそれを受け止め包み込む夏織が描かれるなど、物語を大きく進展させる回となっていました。
中でも感極まった表情とともに紡がれた雫と夏織の言葉の数々は胸にくるものばかりで、とても感動しました。
「じゃなきゃずっと5年前のことで苦しんでない」「死のうとはしないで」「君が前を見ちゃいけないことなんてない」など、雫の心に触れ温めるかのような夏織の言葉には、胸が熱くなりました。
そんな中で、最も印象に残ったのは「だから私のことを突き放そうとしてるの?」です。
こちらのシーンでは、夏織のことを思って自身を卑下しているという雫の優しさや、雫の意図を理解できるほど雫に寄り添っている夏織の献身さを感じることができ、胸が温かくなりました。
もちろん、前述したシーンを含め、第9節は全体を通して素晴らしい内容だったと感じています。
第9節はまさに国宝級といっても過言ではないでしょう。(あくまで個人の感想です)
③読者の心を破壊しにくる『ジェットコースタースタイル』のストーリー展開
最後に、第9節から第10節の浮き沈みの激しさもかなり印象的でした。
第9節から第10節の展開が怒涛すぎて、読んでいる私の感情がジェットコースターのように上下し、精神的にそれはもうすごい状態になりました。
第9節で雫と夏織の心が通じ合い、2人の距離が一気に近くなりました。
そして第10節では2人で一緒に夏祭りに行き、「浴衣似合う」交換や雫の照れ顔、また小説書く宣言なんかを挟みながら、最後には雫の「来年も一緒に見たいな…」で締めくくりました。
いやぁ、メインのかわいい女の子2人の仲が親密になり大団円!いい話だったな〜と考えながらページを捲っていると
夏織「 めんね」
私「!?!?!?」
となりました。もう何が何だかです。
そして第10節の最後では、帰宅後激しく咳き込みただならぬ様子を見せる夏織が描かれていました。
嘘…だろ…!?
私の感情は急降下していました。
夏織の「 めんね」は、おそらく「ごめんね」で、文脈を考えると、『来年の夏祭りに一緒に行くことはできない』と捉えることができます。
そして、第10節最後の夏織の様子から推測するに、おそらく夏織にはなんらかの事情により余命があると思われます。
このことは、夏織が自殺を考えていた雫を気にかけたり、「死のうとはしないで」が1ページを使用して描かれていたりといった、『夏織が命に敏感である』ことの裏付けとも捉えられます。
したがって、夏織はなんらかの病を患っており、余命が1年未満ぐらいであるという説は信憑性が高いと考えられます。
せっかく雫と心を繋げることができたのに、もうすぐ命が尽きてしまうなんて、こんな悲しいことありますか!?いやない!!
もしこれらの推測が事実で、物語が順調に進んでいくとなると、とてつもなく切ない終わりが迎えられてしまいそうな気がします。
なんとか…どうにかして…ハッピーエンドになってくれ……!(悲痛な叫び)
3. おわりに
今回の内容は以上になります。ここまで読んでいただきありがとうございました。
私はこの作品の、暗い雰囲気や、雫の自分を蔑む姿、そんな雫が夏織と出会い過去に向き合い変わっていく様子などがとても好きです。
今後のストーリーも楽しみです!
では、今後もよろしくお願いします。
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