1. はじめに
マズラプです。59回目の投稿になります。
今回は本を読んでいて印象に残ったこと第39弾です。今回は、「わたしが恋人になれるわけないじゃん、ムリムリ! (ムリじゃなかった!?) 3」(みかみてれん)、通称「わたなれ」を読んでいて印象に残ったことをお話しします。
この作品からも、いくつか記事を作成しています。わたなれは、ジャンルが好みなのもありますが、読んでいて楽しくも勉強になるような、作者の描く文章も魅力だと感じています。
では、さっそく本編へ移ります。
2. 文字は「!」をつければ元気があるように見える
では、今回印象に残った部分を紹介します。
“『オッケー!』
文字はいいな……。どんなに元気がなくても、ビックリマークをつければ元気いっぱいで前向きに見えるもんな。わたしも文字になりたい。“
(わたしが恋人になれるわけないじゃん、ムリムリ! (ムリじゃなかった!?) 3 みかみてれん より)
これは、あまりコミュニケーションが得意ではない、わたなれの主人公である「れな子」が、有名企業のデザイナーという有名人や妹の友達との会話をして疲労困憊の中、最後の力を振り絞って、友人にSNSで返信をしたシーンになります。実際は元気がなくても、「!」をつければあたかも元気いっぱいであるかのように見える文字を羨ましがっています。
このように、文字には、「文字だけからは本人の本当の感情を読み取りにくい」、「記号を使えば意図した感情を表現しやすい」という性質があります。
文字だけからは感情を読み取りにくいという性質は、他の作品や現実世界のニュースなどでも度々目にしてきました。SNS上の会話で、意図がうまく伝わらずにすれ違ってしまったり、逆に下心がバレないような文章を考えたり、「?」をつけ忘れていじめの発生に繋がったりなど、様々なものがありました。
このように、文字のこの性質は、トラブルやストーリー展開の原因になることが多いイメージを持っていました。
しかし、文字だけだからこそ、うまく記号を使うことで、自分の意図した感情を表現することもできます。今回印象に残った部分では、「文字になりたい」と言うほどまでにこのことをポジティブに捉えていて、非常に印象に残りました。もちろん、他の作品でも、文字で自分の意図した感情を表現している場面は存在すると思いますが、今回ほどポジティブに捉えていて、面白おかしく表現されているなと感じたことはなかったので、今回紹介するに至った次第です。
ちなみに、面白おかしく表現されていると感じたのは、前後の文章や主人公の性格によるものも大きいと思います。それゆえ、今回挙げた部分のみではイマイチ面白さは伝わらないかもしれませんが、そこは「わたなれ」を読んで感じていただければと思います!
このように、文字には、「文字だけでは本人の本当の感情を読み取りにくい」というデメリットや、「記号を使えば意図した感情を表現しやすい」というメリットがあるのです。
3. 無表情で元気いっぱいのツイートをしていた話
前項で、文字の性質について述べましたが、かくいう私もこの文字の性質を利用していた経験があります。
以前、ポケモン対戦に力を入れていた頃、知人の方々と実際に会って練習をしたことがありました。その練習後、私がTwitterで何らかのツイートを投稿した瞬間を、その知人の1人に目撃されていました。そのときに以下のようなことを言われました。
「マズラプさんって、楽しそうなツイートを書いているときも無表情なんですね…(苦笑)」
そのとき私がしたツイートには、「笑」や「!」が複数使われていて、楽しげな雰囲気があったのだと思います。それとは対照的に、ツイートをしていた私は無表情でした。
このことを言われて、傷付いたとかましてや不快に感じたというわけではありません。ただ単純に「確かにそうだな…」と感じました。
実際のところ、それ以前も「笑」や「!」を複数採用したツイートは幾度となく投稿していましたが、その8割くらいは、無表情で投稿していた気がします(体感)。
この経験を思い出し、前項で記述した、文字には「文字だけからは本人の本当の感情を読み取りにくい」、「記号を使えば意図した感情を表現しやすい」という性質がある、ということを実感しました。
でも冷静に考えて、ニヤニヤしながらツイートしてたらそれはそれであれじゃないですか!?笑
↑の文章も無表情で入力しました。
というわけで、文字の性質を理解した上で、文字と手を取り合い、今後の人生を楽しく生きていきたいものです。
4. おわりに
今回の内容は以上になります。ここまで読んでいただきありがとうございました。
薄々気づいている方もいるかもしれませんが、最近はわたなれを読み進めています。今後も度々登場すると思いますが悪しからず。みんなもわたなれを読もう!(ガールズラブコメだけど)
では、今後もよろしくお願いします。
5. 参考文献
・「わたしが恋人になれるわけないじゃん、ムリムリ! (ムリじゃなかった!?) 3」, みかみてれん, 2021, ダッシュエックス文庫
Amazon.co.jp: わたしが恋人になれるわけないじゃん、ムリムリ!(※ムリじゃなかった!?) 3 (ダッシュエックス文庫DIGITAL) eBook : みかみてれん, 竹嶋えく: 本