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【感想】「週に一度クラスメイトを買う話 2 〜ふたりの時間、言い訳の五千円〜」 印象に残ったこと3選 〜深層心理に突き動かされる系百合〜

1. はじめに

 マズラプです。247回目の投稿になります。

 

 今回は、ライトノベル「週に一度クラスメイトを買う話 2 〜ふたりの時間、言い訳の五千円〜」を読んだ感想を書いていきます。

 

 

・「週に一度クラスメイトを買う話 2」(羽田宇佐, 2023, 富士見ファンタジア文庫)

 

 本作品を読んで特に印象に残った以下の3つについて書いていきます。

①深層心理を考察せずにはいられない!

②『週クラ式百合キス』は最高だぜ!

③変化しつつある『命令の役割』

 

 

 どちらかというと、作品の紹介というよりは、感想や感じた魅力を書いて発信することで、少しでも作者の方の励みになればいいなというような趣旨の記事になっています。

 

 作者の 羽田宇佐 先生並びに関係者のみなさんに届け!この思い!

 

 作者の方に関わらず、読んでいただけるととても嬉しいので、どうぞ読んでいってください。

 

 

 

 また、本シリーズの第1巻の感想も書いております。

 気になった方はこちらも読んでいただけると嬉しいです。

 

 

pmp68096801.hatenablog.com

 

 

 

 

 

2. 「週に一度クラスメイを買う話2 〜ふたりの時間、言い訳の五千円〜」を読んで特に印象に残ったこと3選

①深層心理を考察せずにはいられない!

 1つ目は、深層心理に突き動かされているかのような描写が印象に残りました。

 

 

深層心理に突き動かされる系百合

 本作品の魅力の1つは、通常の気持ちではない、もっと深いところにある深層心理によって行動しているような描写だと感じました。

 

 

 宮城と仙台さんは、確かな気持ちではなく、自分ですら理解できていないような感情のようなものに突き動かされ、友達関係からは大きく逸脱した行為をしているように感じます。

 そのような状況が、読者に背徳感というかゾクゾクした何かを感じさせるのではないでしょうか。

 私はそう思いました。

 

 

 というわけで、本項では、深層心理が推察できる場面の中から、特に印象に残った3つを挙げていきます。

 

 ちなみに下記の内容は、あくまで考察であり、私の妄想ですので、本来作者の方が意図したものとは解釈が異なっている可能性があります。

 その点につきましてはご注意ください。

 

 

 

ちゃんと嬉しく思っている2人

 まずは、第2章最後の「また作ってくれてもいいよ」「気が向いたらね」の会話が好きです。

 

 この会話からは、素直じゃない2人が見て取れると感じました。

 

 

 私は、本作品の特徴として「否定的もしくは素直ではない表現が非常に多いこと」が挙げられると感じました。

 おそらく、宮城と仙台さんにおける『嫌いではない』は『好き』と同義と言えるでしょう。(多分)

 

 

 そんなわけで、第2章最後の会話を意訳すると「おいしかった。また作ってほしいな」「いいよ」になります。(多分)

 

 

 このシーンを読んで「お互い嬉しく思っているじゃないか!」と思い、微笑ましくなりました。

 

 ここは2人とも自分の気持ちを自覚している可能性が高く、厳密には深層心理とは言えないかもしれませんが、あまり表には出さないけどちゃんと喜んでいる様子がとてもかわいかったので挙げました。

 

 

 

友達ごっこ』がうまくいかなかったわけ

 次に友達ごっこ』の際の宮城の心情が印象に残りました。

 

 第7章では、宮城と仙台さんは『友達ごっこ』をしていましたが、宮城が不快感のようなものを抱いてしまい、うまくいかない様子でした。

 

 私は、その原因は、すでに2人が友達以上の関係になってしまっているからだと考えました。

 

 

 

 宮城は、仙台さんが普段の学校生活では見せることのない素の姿を知ってしまっています。

 また、そんな仙台さんを見られるのは自分だけで、そのことを嬉しく思っているような節もありました。

 

 しかし友達ごっことなると、仙台さんは普段の学校で見せるような外面になってしまい、普段宮城の部屋で見せる本当の姿ではなくなってしまいます。

 

 これらのことから、友達ごっこは、いつもより関係が後退してしまった形になったこと」が宮城が感じた不快感の正体なのであり、友達ごっこがうまくいかなかった原因なのではないかと考えました。

 

 

 友達ごっこをやめたあとにはしっかりキスで締められていたことも、2人の関係性の深さを物語っているのではないでしょうか(私が好きなだけ)。

 

 

 

触れ合うことを自然で当たり前のように感じる

 そして最後に、第9章での触れ合いについても触れようと思います。

 

 

 第9章で命令なしのキスをした際に、宮城が「驚くほど自然で当たり前のように感じる」と考えていたことが印象的でした。

 

 このことは、宮城が深層心理で、仙台さんのことをそういうことをしたい対象、つまりは「かなり気に入っている、恋愛的に好きとも言えるような相手」と認識していることを裏付けていると思いました。

 

 

 そしてこの場面を読んで、私の深層心理考察も確信に変わっていました。

 

 「宮城と仙台さんは相手のことが好きなんだ!両想いなんだ!」と!

 

 まぁ薄々どころではないほどにそう思ってはいましたが…笑

 

 

 今後はもっと自分の深層心理に突き動かされてくれることを期待しています。

 

 

 

 さて、ここまで3つの場面について話してきましたが、それら以外にもたくさんの深層心理を考察したくなってしまう場面がありました。

 深層心理の考察は、当たり前のように以下の項でも存分に行っています。

 

 

 まさに深層心理を考察せずにはいられない系百合作品ですね!(あくまで個人の感想です)

 

 

 

 

 

②『週クラ式百合キス』は最高だぜ!

 2つ目は、キスシーンが印象に残りました。

 

 私は「百合キスしか勝たん」と叫ばすにはいられないほどに、百合作品におけるキスシーンが好きなので、第六章から始まった怒涛のキスしまくり展開にテンションが上がりまくりでした。

 

 本作品のキスシーンも、例に漏れず素晴らしいものでした。

 さらに、週クラらしさも垣間見えて尚のことよかったです。

 

 本項では、そんな週クラにおけるキスシーンについて書いていきます。

 

 

 

素直な気持ちの吐露

 本作品のキスシーンにおいて、最も印象的だったことが、宮城も仙台さんもキスが「気持ちいい」と感じていたことです。

 

 

 前述したように、本作品では、否定的もしくは素直ではない心理描写が多く、素直な正の感情が描かれることはまずありません。

 

 しかしそんな中で、『相手とのキスが気持ちいい』という素直な気持ちが描写されていたのはかなり印象的で、もはや衝撃を受けました。

 

 

 これは、無意識下かどうかはともかく、相手のことを相当気に入っていることの証であると捉えることができ、とてつもない尊さを感じて悶えていました。

 

 

 早く深い関係になってくれ…!

 

 

 

『好き』を自覚していない状態のキス

 「うしろの席のぎゃるに好かれてしまった。 俺はもうダメかもしれない。」(陸奥こはる,  緋月ひぐれ, 2022, 富士見ファンタジア文庫)のとある一節を読んでから、私は「『愛を示す最上級の行為』として、肉体的な営みがあり、キスもそのうちの1つである」と考えています。

 

 

 しかし、宮城と仙台さんは、互いに相手のことを好きだと宣言していないどころか、自分が相手のことを好きなのかすら理解できていません。

 

 キスを『愛を表現する行為』として捉えている私にとって、宮城と仙台さんがそんな状態でキスをしているという状況が、常軌を逸しているとも捉えられ、ゾクゾクとした感情を呼び起こしているのかもしれませんね。

 

 

 いいぞもっとやれ!(歓喜)

 

 

 

不満を言ったあとのキス

 また、第八章で宮城が『不満を口にしたあとにもキスしていた』シーンもかなり好きです。

 

 このシーンからは「言葉では不満を漏らしていても、心は相手を求めている」そんな雰囲気が感じられました。

 

 ここでも、宮城は仙台さんのことをかなり気に入っていることが分かりますね。

 

 

 「全然嬉しそうな雰囲気じゃないのに、キスはしっかりする」姿が、私の歪んだ好みに突き刺さりました…

 

 ありがとう作者の羽田先生…!

 

 

 

  早く深い関係になってくれ…!(2回目)

 

 

 

 

③変化しつつある『命令の役割』

 3つ目は、宮城と仙台さんの間における『命令』の意味が変化しているのではないかと感じ、印象に残りました。

 

 

『免罪符』から『枷』へ

 今回の第2巻を読んで、命令が『イチャイチャするための免罪符』から、『より深い関係へ進展する際の妨げ』に変化してきているのではないかと感じました。

 

 

 第2巻が終わった段階でも『五千円を渡して命令する』という契約が2人の間を取り持っています。

 

 最初のうちは、宮城の命令の内容が中々にすごいものだったが故に、友達以上の行為をする手助けとなっていたと言えます。

 それにより、宮城と仙台さんは、友達を超えたなんだかすごい関係になることができました。

 

 しかし、関係性が進展した今現在、今度はその契約がさらなる関係の進展の枷になってしまっていると思いました。

 

 

 神視点の私たちは、「両思いなんだからもう五千円なんか渡さずに付き合っちゃいなYO!」と思ってしまいますが、当人たちはそういうわけにはいかないようです。

 

 

 「これ以上踏み込んでしまったら関係が終わってしまうのではないか」「今の関係は卒業までという期限があり、深い関係になってしまったら辛くなってしまうのではないか」といった迷いを助長するかのように、「五千円がなくなったら会う理由がなくなる」という考えが、2人の中で渦巻いています。

 

 『五千円』と『命令』という特殊な方法で、本来交わることのない2人は、ある程度深い関係になることができました。

 しかしそれ故に、その特殊な方法なしで関係を進めていくことが困難になってしまった、そんな印象を受けました。

 

 

 まさに、はじめは「イチャイチャするための言い訳」だったのに、今度は「関係の進展を遅らせるための言い訳」になってしまっていると言えます。

 

 これが本作品のサブタイトルである『言い訳の五千円』の真の意味だったのでしょうか…!

 

 

 

『命令なし』の触れ合い

 しかしそんな中、第9章ではついに命令なしでキスをしていました。

 

 このことは、外野である私たちが思う以上に、2人にとってとても大きなことだったのではないでしょうか。

 

 

 このシーンを読んだとき、枷を壊しさらに深い関係を築くための一歩が踏み出されたのだと、感動していました。

 もちろん、今まで以上の密な触れ合いに、大きな萌えも感じていました。

 

 

 

仙台さんが選択権を握ることが鍵?

 そして今回のストーリー展開から、関係を進展させるための鍵は「仙台さんが選択権を持つこと」なのではないかと考えました。

 

 

 第3章と幕間で描かれた雨の日の出来事では、仙台さんは受け入れる準備ができていたものの、宮城が選択権を握っており、宮城はその先にはいかないことを選びました。

 

 対して、第6章で第1巻第10章以来のキスをした際は、仙台さんが命令する側であり、仙台さんが選択権を握っていました。

 

 

 『仙台さんも宮城に選択権を渡すことで逃げている』という文章もありましたが、一度宮城に渡された選択権をもう一度仙台さんに選択権を渡せば、仙台さんも覚悟を決めて、さらなる関係に歩みを進めることができるのではないのでしょうか…!

 

 

 

 果たして言い訳の五千円が必要とされなくなるときはくるのか…!

 今後の展開が非常に楽しみです!

 

 

 

 

3. おわりに

 今回の内容は以上になります。ここまで読んでいただきありがとうございました。

 

 

 結局書きたいことを詰め込みまくった挙句、長い上にまとまりを欠いた内容になってしまっていたと思います。

 

 まぁそれはもういつものことなので、最近は、開き直って感じたときめきを思うがままに書いています笑

 

 

 そんなわけで、ここまで読んでいただいた方には本当に感謝しています。

 改めて、ここまで読んでいただきありがとうございました…!

 

 

 また、喜ばしいことに、本作品は第3巻の発売も決定しています。

 第3巻も、感じたときめきをたくさん込めて感想を書いていきたいですね!

 

 

 では、今後もよろしくお願いします。

 

 

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4. 参考文献

「うしろの席のぎゃるに好かれてしまった。 もう俺はダメかもしれない。」(陸奥こはる, 緋月ひぐれ, 2022, 富士見ファンタジア文庫)

 

 

 

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