ねおすかい、ねおマズラプ!

アニメ、ライトノベル、漫画、その他本、日常生活等から感じたことを書く「雑談」ブログです

【作品紹介】「私を喰べたい、ひとでなし」推しポイント紹介 〜主人公の歪んだ行動指針に苦しくなれる作品〜

1. はじめに

 マズラプです。262回目の投稿になります。

 

 今回は、漫画「私を喰べたい、ひとでなし」(通称 わたたべ)を紹介していこうと思います。

 

 わたたべの何が私をここまで惹きつけるのか。

 

 熱く語っていきます!

 

 

 

「私を喰べたい、ひとでなし」について

 まず、わたたべの簡単な概要からお話しします。

 

 「私を喰べたい、ひとでなし」は、電撃マオウで連載中の百合漫画です。

 作者は、苗川采先生です。

 単行本は現在6巻まで発売しております。

 

 あくまでメインキャラクターが女性のみで構成されているという意味での百合漫画であり、単行本6巻現在までで、過度なスキンシップ等は描かれていません。

 

 

 第1巻のあらすじは以下のようになっています。

 

ひととひとでなし、この邂逅がもたらすのは破滅か、それとも――。

「私は君を喰べに来ました。」
突然現れた人魚の少女・汐莉は
海辺の街に独り暮らす女子高生・比名子の手を取り
そう優しく語りかける。

妖怪を惹きつける特別に美味しい
血肉を持つ比名子を求め現れた彼女は、
成熟し、最高の状態を迎えるまで比名子を守り、
そして、
すべてを喰らい尽くす。

遠からぬ未来の理不尽な死を突き付けられ、
比名子の胸に渦巻く想いは――。

「このひとなら私を――…」

(「私を喰べたい、ひとでなし 1」苗川采 [電撃コミックスNEXT] - KADOKAWA より引用)

 

 はい、このあらすじを読んで「読みたい!」と感じた方は、今すぐこの記事を閉じて、購入サイトへ行ってください!

 

 

 

本記事の趣旨

 本記事は、「作品の魅力を知りたい」「もう少し詳しく作品の雰囲気を知りたい」といった方に向けての内容になっています。

 多少のネタバレを含みますのでご注意ください。

 

 

 

 私の考える本作品の推しポイントは「主人公の歪んだ行動指針」だと考えているので、本記事では、その点について中心にお話ししていこうと思います。

 

 

 また、本記事の簡単な流れは以下のようになっています。

①どんな人におすすめ?

②本作品の推しポイント「主人公の歪んだ行動指針」

③推しポイントを中心に据えたあらすじ紹介

 

 

 

注意点

・読み進めるほどに含まれるネタバレが多くなります。「読みたい!」と思ったら記事を読み終わる前に購入されることを強く推奨します。

・本記事の内容は、私の独断と偏見のもと作成されているので、他のファンの方とは異なった紹介をしている可能性があります。そのため、他の方の紹介と比較されることを推奨します。

 

 

 

 

 

 

2. 「私を喰べたい、ひとでなし」推しポイント紹介

①どんな人におすすめ?

 まず最初に、本作品はどんな人におすすめかについてお話しします。

 

 本作品は「苦しい気持ちになりたい人」「つらさを感じたい人」に、特におすすめです。

 

 キャラクターはかわいい女の子ばかりで、ギャグなどの面白さも含まれる作品ですが、その上で、上記のような方におすすめしたいと考えております。

 

 その理由につきましては、以下で順を追って説明していきます。

 

 

 

②本作品の推しポイント「主人公の歪んだ行動方針」

 私の思う本作品の推しポイントは、主人公の女子高生 比名子 の歪んだ行動方針です。(1巻表紙右側の人物)

 

 つまり本作品は、「比名子の歪んだ行動方針を目の当たりにして苦しい気持ちになれる作品」です!

 

 

 それでは、比名子の歪んだ行動方針が形成されるまでの流れを簡単に説明します。

 

 

 

 比名子は幼少期に、交通事故で両親と兄、つまりは自分以外の家族全員を失ってしまいます。

 家族はみな即死だった中、比名子は重傷を負いながらも、なんとか一命を取り留めました。

 

 そんな比名子の耳に、家族のものなのか、声が聞こえてきます。

 「比名子だけは生きて」と。

 

 

 その後、比名子は、大好きな家族のいない世界で生きていてもしかたがないと、家族のもとへ行くこと、つまりは死を望みます。

 

 しかし同時に、自ら命を絶つことは、「比名子だけは生きて」という家族の最期の言葉に反することになると考えていました。

 

 

 これにより、「死んで家族のもとに行きたい」「自ら命を絶つことはできない」という2つの行動指針が、比名子の中に形成されたのです。

 そして、その2つの行動指針に合致する「自分を殺してくれる存在」を求めるようになりました。

 

 

 というわけです。

 めちゃくちゃ簡単に言うと「自殺以外で死にたい」が比名子の行動指針になります。

 

 もっというと、死ぬために生きているとさえ言えます。

 

 

 

推しポイントを中心に据えたあらすじ紹介

 では最後に、本作品の推しポイントを中心に据えて、本作品の本筋となる展開のあらすじをご紹介します。

 

汐莉登場

 前述したような行動方針の比名子のもとに、汐莉が現れます。(1巻表紙左側のキャラクター)

 なんと汐莉は妖怪の一種で、しかもかなり強い部類に属する『人魚』でした。

 

 

 そしてあるとき、汐莉は比名子にこんな提案をします。

「君が人生に希望と喜びを見出して 死にたくないもっと生きたいと願ったとき 私が君の全てを喰らいます」

 

 なぜ生きたいと願ったときに食べるのかというと、汐莉曰く「死にたいと願っている人間はまずく、逆に生きたいと願っている人間は美味しいから」だそうです。

 

 

汐莉の提案の理不尽さ

 自殺以外の形で死にたい比名子にとって、一見素晴らしい提案に思えます。

 

 しかしよく考えてみると、汐莉の提案はかなり理不尽なものなのです。

 

 

 汐莉が比名子を喰うときは、比名子が心から生きたいと願ったときです。

 今は死にたいと思っている比名子ですが、心から生きたいと思っているときは、死にたいなんて思っていないのではないでしょうか。

 そんなときに殺されてしまうのです。

 

 でも、死にたいと思っている今は殺してくれません。

 

 

 汐莉の提案は、比名子が死にたいときには生かし、生きたいときには殺すといった、比名子の欲求とは正反対のものなのです。

 

 

 読者から見れば、これはかなり理不尽な提案だと思えます。

 

 

見えてくる「比名子の歪んだ行動指針による本作品の暗闇」

 しかし、そんな提案だったとしても、比名子は受け入れてしまうんです。

 だって、死んで家族のもとに行けるのですから。

 

 死ぬときの自分が生きたくなっているなんて気にしません。

 死んで家族のもとに行ける可能性が少しでもあるのならば、喜んで受け入れてしまうのです。

 大切な家族のいない世界など、比名子にとっては価値がないのだから。

 

 汐莉の提案を受け入れたあとの比名子の言葉「私頑張るよ。一日でも早く皆のところに行くために」が、全てを物語っています。

 

 

 

 ここまでの流れである程度察した方も多いかもしれませんが、本作品は読んでいて「比名子には幸せに生きてほしい。でも比名子にとっては生きていても幸せになれないし…。いやでも…」というような、どうしようもない苦しみを味わうことができるのです!

 

 

汐莉の提案を受けたあとの展開

 その後、比名子の周囲のキャラクターは、いかに比名子に生きていてほしいかについて話していきます。

 それを受けて、比名子の感情はどう変化していくのか…

 

 といった内容になっています。

 

 

 続きの展開が気になった方は、ぜひ本作品を手にとってみてください!

 

 

 

 

 

3. おわりに

 今回の内容は以上になります。ここまで読んでいただきありがとうございます。

 

 本記事は、私と同じような趣向を持つ方に響くような内容を意識して、書いてみました。

 そんな方々に響いてくれていたら幸いです。

 

 本記事を読んで、少しでも多くの方が「私を喰べたい、ひとでなし」の魅力に取り憑かれることを心から願っております。

 

 

 また。当ブログでは、今回紹介した「私を喰べたい、ひとでなし」を読んだ感想もいくつか投稿しております。

 本作品を読んだ方は、そちらの記事も覗いていただけると非常に嬉しいです。

 感想記事については、以下の関連記事の項に、リンクを掲載しておきます。

 

 

 では、今後もよろしくお願いします。

 

にほんブログ村 本ブログ 読書日記へ

 

 

4. 関連記事

 

pmp68096801.hatenablog.com

pmp68096801.hatenablog.com

pmp68096801.hatenablog.com

pmp68096801.hatenablog.com