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【感想】「月の立つ林で」印象に残ったこと3選 〜人はみんな、顔の見えない誰かに助けられ、誰かを助けている〜

1. はじめに

 マズラプです。250回目の投稿になります。

 

 今回は、小説「月の立つ林で」を読んだ感想を書いていきます。



 

・「月の立つ林で」(青山美智子, 2023, ポプラ社)

 

 本作品を読んで特に印象に残った以下の3つについて書いていこうと思います。

①みんな誰かに助けられ、誰かをを助けている

②『孤独とひとりの時間を持つことは違う』

③『夢こそがレゴリス』

 

 

 

 

 どちらかというと、作品の紹介というよりは、感想や感じた魅力を書いて発信することで、少しでも作者の方の励みになればいいなというような趣旨の記事になっています。

 

 作者のさん並びに関係者のみなさんに届け!この思い!

 

 作者の方に関わらず、読んでいただけるととても嬉しいので、どうぞ読んでいってください。

 

 

 

 

 

2. 「月の立つ林で」読んで特に印象に残ったこと3選

①みんな誰かに助けられ、誰かをを助けている

 1つ目は、本作品に込められたメッセージが印象に残りました。

 

 本作品には、「人はみんな、顔の見えない誰かに助けられ、誰かを助けている」というメッセージが込められていると感じました。

 

 

 

 本作品は、世界線を共有した5つの短編ストーリーで構成されています。

 

 読んでいくにつれて、各ストーリーの主人公が他のストーリーの主人公を助けていることが分かり、印象的でした。

 

 

 五章の主人公は、アクセサリーにより、一章の主人公を勇気づけていました。

 四章の主人公は、『夜風』として、二章の主人公を支えていました。

 三章の主人公は、四章の主人公の『夜風』を修理していました。

 二章の主人公は、荷物を雨に濡らせない丁寧な配送によって、信彦の無言の気遣いを三章の主人公に気付かせる手助けをしていました。

 そして一章の主人公は、救急医療相談窓口にて五章の主人公を助けていました。

 

 

 このことから、「人はみんな、顔の見えない誰かを助け、顔の見えない誰かに助けられている」そう思うことができました。

 まるで『見えないけどそこにいる新月のようですね。

 

 

 本作品は、『感謝の気持ちを思い起こさせ、前向さを与えてくれる』そんな作品だと感じました。

 

 

 

 

 

②『孤独とひとりの時間を持つことは違う』

 2つ目は、似たような意味の2つの言葉の対比が印象に残りました。

 

 「ゼロから始めることと、リセットは違う」「願いと祈りは違う」など、本作品ではたびたび、近しい意味の2つの言葉が比較されていました。

 

 比べられる2つの言葉はそれぞれ非常に似ており、それらの違いを説かれるだけでも、新しい学びを得られ、とても読みごたえがありました。

 

 

 その中で私は、「孤独とひとりの時間を持つことは違う」が最も印象に残りました。

 

 「誰とも関わりを持たない真の孤独と、人との関わり合いを持ちながら自分だけの時間も確保することは違う」ということですね。

 正直私は、「自分だけの時間を持つには孤独になるしかない」と考えていた節があるので、この比較は非常に印象に残りました。

 

 

 またこのことは、「豊かな人間関係と自分ひとりの時間は、両立させることができる」ということでもあり、それもまた印象的でした。

 

 

 

 「絶望名人カフカ×希望名人ゲーテ 文豪の名言対決」(頭木弘樹, 2018, 草思社文庫) では、以下のようなことが述べられていました。

 

 

 人と話をするのが大好きなゲーテですが、一方で孤独にも重きを置いています。

 

(中略)

 

 社交を楽しむことと、孤独を愛することは、矛盾しているとは言えないでしょう。人との時間を楽しみ、自分ひとりの時間も楽しむ。それこそバランスのとれた暮らし方と言えるでしょう。

 

 

 このように、人との交流を好んでいたゲーテでさえ、孤独にも重要性を感じていたのです。

 

 上記の内容からも、真の孤独とひとりの時間を持つことは違うこと、豊かな人間関係とひとりの時間を持つことは両立できること、そしてそれはとても大切であることなどが分かると思います。

 

 何事も極端になりすぎるのは良くないですね。

 思い込みに惑わされず、広い視野を持って、物事を考えていきたいものです。

 

 

 私自身、ひとりの時間がかなり好きで、ついつい人間関係を希薄にしてしまっていました。

 これからは、もう少し豊かな人間関係を築くことにも意識を向けていこうかなと思いましす。

 

 

 

 

 

③『夢こそがレゴリス』

 3つ目は、一番好きなストーリーについてお話ししようと思います。

 

 私は『第二章 レゴリス』が一番好きです。

 

 そしてそのストーリーの中で「偉い人とのコネではなく、夢こそが、自分を輝かせるレゴリスなのだ」という旨の言葉が心に響きました。

 

 

 私も夢を志し、自分の無力さにうちひしがれ、夢を諦めた経験があります。

 そんな私としては、『夢こそがレゴリス』は、夢を追いかけているすべての人に持っていてほしいような、胸が熱くなる素晴らしい言葉であると感じました。

 

 

 夢を諦めたことのある私でさえ「自分が備えているものを信じ、自分だけの道を歩んでいこう」そう思うことができました。

 

 そんなこの言葉を、より多くの人に知ってほしいと思いました。

 また、この言葉、そしてこの本に出会うことができて本当に良かったと思いました。 

 

 

 

 

 

3. おわりに

 今回の内容は以上になります。ここまで読んでいただきありがとうございました。

 

 余談ですが、本作品を読んでいて、私もポッドキャストを始めてみたくなりました!笑

 

 顔も知らない誰かが自分の配信を聴いてくれて、しかも自分の配信がその人の人生の転機になるなんて考えたら、なんだかとてもワクワクしてきませんか?

 私はしました!

 

 

 自分の話せること、話したいこと、好きなことなどから、ポッドキャストを始めてみるのも楽しそうですね。

 乞うご期待!笑

 

 

 では、今後もよろしくお願いします。

 

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4. 参考文献

「絶望名人カフカ×希望名人ゲーテ:文豪の名言対決」(頭木弘樹, 2018, 草思社文庫)

 

 

 

 

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