1. はじめに
マズラプです。181回目の投稿になります。
今回は、アニメ「リコリス・リコイル」第12話『Nature versus nurture』を視聴した感想を書いていきます。
今回は、千束の心臓と生き方をめぐる心を引き裂かれるパートと、胸踊るウォールナット無双パートに分かれており、視聴していて感情がジェットコースターを超えてフリーフォールになっていました。
抱く感情は逆方向でしたが、両パートともにめちゃくちゃ面白かったです!
「やっぱりリコリス・リコイルは最高だぜ!」となりました。
そんな第12話を視聴して印象に残ったことを3つ挙げていきます。
どうぞ読んでいってください。
第11話の感想はこちらです。
2. 第12話『Nature versus nurture』を視聴して印象に残ったこと3選
①ウォールナットこそが世界最強のハッカーだ!
まずは、なんといっても、めちゃくちゃかっこいいクルミが印象に残りました!
正直、第11話で千束の新たな心臓の在処を発見しただけでも、クルミがリコリコに所属したことの意味を十分に果たしていて、さすがウォールナットだなと感心していました。
しかし、ウォールナットの本気はまだまだこんなものではなかったのですね。
「USBを差し込めばあとはなんとかしてやる」と言い、リリベルへの対処、ラジアータの復旧、リコリス殺処分問題などを含め、本当に全てなんとかしてしまいました。
まさに圧倒的辣腕ですね!
中でも「ウォールナットに任せろ」「100年早いわ!」は本当にかっこよかったです。
聞いた瞬間に鳥肌が立ちました。
ロボ太もラジアータを機能停止に追い込むほどの実力を有しており、決して雑魚キャラではありません。
しかし、ウォールナットはラジアータをポンコツ呼ばわりし、果てには介護までしてしまうほどで、全く格が違いましたね…。
余裕の「もしもしポリスメ〜ン」には笑いました笑
今回の大活躍っぷりを見てウォールナット信者になりました。
ウォールナットしか勝たん!(事実)
②シンジの狂気的なまでの才能への執着
第12話では、シンジの狂気的なまでの才能への執着も印象的でした。
シンジは、真島や自身の部下、そして自分の命を差し出してでも、千束を「殺しの才能」を生かす道に引き摺り込もうとしていました。
またシンジは執拗なまでに、千束に一度人を殺させようとしていました。
これは、一度人を殺してしまえば、もう元には戻れず、殺しの道に向き合うしかなくなるという確信があったからだと考えられます。
実際、たきなを助けるために苦肉の選択でシンジを撃ってしまった千束は、耳を塞ぎたくなるほどの悲痛な叫びをあげており、精神にかなりの負荷を受けた様子をしていました。
シンジは、世界の利益にしか頭になく、より世界の利益となる選択を常に選んでいるようですね。その選択には、人の心や命さえも関係なく、合理的を極め、もはや機械的とさえ言えます。これがアラン機関の方針なのでしょう。
しかしこのことは、「自ら考えることができる」という人の良さを無視しているとも考えられ、神から与えられた才能に従って生きることだけが、人類に幸福の未来をもたらすかと言われると、疑問符がついてしまいます。
シンジは行動に一貫性のあるという点では、素晴らしいキャラクターですが、上記の内容から考えると、嫌悪感を抱かざるを得ませんね。
どれくらい嫌悪感を抱かせるキャラクターかと言われれば、あのクールビューティーなたきなの顔を、憎悪や怒り、そして殺意に満ちさせるほどです。
しかしながら、シンジ、そしてアラン機関の存在がなければ、千束は命を落としており、リコリコをしたり、たきなと出会うことができなかったことも、また事実です。
う〜んもどかしい…。
融通をきかせることも人間の美徳ということで、どうにか手を打ってくれませんかね…。
③千束とたきなの選択
第12話で最も印象的だったのが、千束とたきなの選択です。
壮絶な描写がいろいろありましたが、以下では私が特に印象に残ったことを中心に触れていこうと思います。
千束の選択
前述したように、シンジは千束の才能を生かすため、千束に殺しの道を歩ませようとしていました。
またたきなは、シンジを殺してでも、千束を助けようとしました。
しかしそれでもなお、千束は、「人を救う救世主になる」という自身の生き方を貫き通すことを選びました。
つまり千束は、「シンジを殺して、自身の生き方を曲げ、生き延びること」ではなく「シンジを殺さず、自分の生き方を貫き、余命に抗わない」ことを選択したのです。
確かに、生き延びることができれば、出会えたリコリコを中心とした人間関係、そしてたきなともっと長い時間を過ごすことができます。それはきっと、楽しく幸せなことだと思います。
しかし、それらの出会いは、千束が掲げた「人を救う救世主になる」という生き方のもと、人を殺さず、みんなを幸せにする行動をしてきたからこそのものだったこともまた事実です。
千束が今の生き方をしていなければ、リコリコのメンバーやたきなとは出会うことはなかったかもしれないのです。
そのようなことを考えた結果、千束は、あくまで今の幸せな時間を作り出してくれた自身の生き方を守り抜くことを選択したのかなと、私は考えました。
シンジは才能を命より価値あるものと考えているようでした。
それに対し千束は、自身の生き方に命以上の価値を見出したと言えるのではないでしょうか。
いやぁ、改めて千束の“強さ"には、感嘆と称賛の声をあげざるを得ませんね。
この作品を通して、千束は、本当に魅力的なキャラクターだと感じました。
たくさんの笑顔と感動をありがとう。
だがまだ私は千束が生き延びてくれる可能性を信じていますよーーー!!
今の千束の在り方こそ、世界に残すべき価値あるものでしょーーー!!!
たきなの選択
たきなは、前述したように、シンジを殺すことなど厭わず、千束の命を最優先に考えていました。
このことから、たきなにとって千束と過ごした日々をどれだけかけがえのないものだったかということが、痛いほど伝わってきます。
しかしたきなは、最後には、千束の言葉を聞いて、千束を生きながらえさせるよりも、最期の時間を安らかに過ごすことを選びました。
つまりたきなは、「千束の生き方を否定して千束を生かすこと」ではなく、「千束の生き方を肯定して千束を生かす手段を手放す」ことを選択したのです。
このことは、たきなが千束を真に大切に思っていることの裏付けであると感じました。
千束に生きてほしいということは、突き詰めればたきなのエゴでしかありません。
したがって、千束の生きる手段を手放してまでも、千束の生き方を肯定するということは、千束を真の意味で尊重・敬愛していると言えるのではないかと考えました。
改めてになりますが、物語を通して、たきなの価値観は大きく変わり、千束の隣がたきなの居場所になったのですね。
きれいにまとめたわけですが、正直なところ、たきなさんはまだ諦めていないんじゃないかとも思います!
最終話、どうなるのか、本当にワクワクドキドキです!
3. おわりに
今回の内容は以上になります。ここまで読んでいただきありがとうございした。
早いもので、長らく感想を書き続けてきた「リコリス・リコイル」も次回第13話でついに最終回を迎えることになります。
思い返せば、笑いと興奮、驚き、そして感動をくれた、本当に素晴らしい作品でした。この作品に出会えたことを本当に嬉しく思います。
この物語の結末をしかと見届けたいと思います!
では、今後もよろしくお願いします。
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